業績アップなのにボーナス減額?ネオプル・ハンコムIT労組の集団行動が韓国IT業界に波紋

Jun 23, 2025
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業績アップなのにボーナス減額?ネオプル・ハンコムIT労組の集団行動が韓国IT業界に波紋

韓国IT業界に吹き荒れる労働争議の嵐

皆さんはご存知でしたか?2025年6月、韓国のIT業界ではネオプル(ネクソン子会社)やハンコムといった大手企業の労働組合が、かつてない規模の集団行動に踏み切っています。ネオプル労組は初の全面ストライキを宣言し、ハンコムも賃上げ交渉が決裂。カカオやクーパンでも労使対立が表面化し、韓国ITの「無風地帯」だったパンギョバレーに大きな波紋が広がっています。
背景には、業績が過去最高を記録したにも関わらず、従業員への還元が減少し、信頼と透明性への不満が爆発したことがあります。

ネオプル:過去最高業績とボーナス減額、初の全面ストへ

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2024年、ネオプルは『ダンジョン&ファイター モバイル』の中国での大ヒットで1兆3783億ウォンという過去最高売上を達成。しかし、開発スタッフが受け取った成果給(ボーナス)は予告額の3分の2に減額され、事前合意もなかったと労組は主張しています。労組は前年度営業利益の4%(約393億ウォン)を利益分配金として支給するよう要求しましたが、会社側と折り合いがつかず、6月24日からソウルと済州本社で3日間の全面ストライキに突入します。
ディシインサイドやFMコリアなどのコミュニティでは「成果を出したのに報われないのはおかしい」「経営陣だけが得をしている」といった声が多く、共感が広がっています。

ハンコム:賃上げ交渉決裂と労組の強硬姿勢

ハンコムも2024年に売上3048億ウォンと最高業績を記録しましたが、賃上げ率を巡って労使が激しく対立。労組は7.3%、会社側は4.3%と大きな開きがあり、5月の労働委員会調整も決裂しました。現在も交渉は続いていますが、労組は「成果が反映されていない」と不満を強め、ストライキを視野に入れています。
ネイバーやダウムなどの掲示板でも「ハンコムはもっと社員に還元すべき」「経営陣の報酬ばかり上がるのは納得できない」といった意見が目立ちます。

カカオ・クーパン・ネイバーも…広がるIT労組の波

ネオプルやハンコムだけでなく、カカオもスト直前まで交渉がもつれ、クーパンは統合労組を設立して包括賃金制の廃止や評価制度の見直しを要求。ネイバーでも役員復帰反対や待遇改善を巡る集会が続いており、IT業界全体で労働組合の存在感が急上昇しています。
かつて「エリート職」と呼ばれたITエンジニアも、デジタル転換とともに雇用不安や賃金伸び悩みを感じるようになり、労働環境の改善と透明性を求める声が強まっています。

韓国IT業界の文化的背景と世代交代の波

韓国のパンギョバレーは、かつてフラットな組織文化や高待遇で知られていましたが、企業の成長とともに経営層と現場の格差が拡大。若い世代を中心に「成果主義の名の下に還元が不透明」「会社の約束が守られない」といった不満が噴出しています。
ネイバーやティストリーのブログでは「今やITも普通の産業と同じく労働争議が不可避」「組合の存在が働き方改革のカギ」と分析する声が増えています。

コミュニティの反応:共感と懸念が交錯

ディシインサイドやエフエムコリアでは「成果を出した社員が報われるべき」「経営陣の報酬だけ上がるのは不公平」といった肯定的なコメントが多い一方、「ストで会社の競争力が落ちるのでは」「グローバル市場でのイメージダウンが心配」といった懸念も見られます。
ネイバーやティストリーのブログでも「ストは単なる賃上げ要求ではなく、信頼回復と公正な分配を求める運動」とする分析が主流です。

今後の展望:韓国デジタル産業の分岐点

今回のストライキや交渉の行方は、韓国IT業界全体の労使関係の新たな基準となる可能性があります。労組が勝利すれば利益分配や透明性の新ルールが生まれ、経営側が押し切ればさらなるコスト削減や自動化が進むでしょう。
専門家は「成果配分の約束を守らない会社に対し、強い労組行動は正当」と指摘。韓国IT産業は今、イノベーションと人材の幸福をどう両立させるかという大きな岐路に立っています。
海外のKカルチャーやITファンにとっても、韓国のデジタル最前線で起きているこの変化は見逃せない社会現象です。

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