アメリカに王はいない:トランプ79歳誕生日に全国2000カ所で反政府デモ

Jun 15, 2025
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アメリカに王はいない:トランプ79歳誕生日に全国2000カ所で反政府デモ

全米2000カ所で同時多発的に開催された「ノー・キングス」デモ

2025年6月14日、トランプ米大統領の79歳の誕生日に合わせ、全米約2000カ所で大規模な反政府デモ「ノー・キングス(王はいらない)」が開催されました。ニューヨーク、フィラデルフィア、シカゴ、ロサンゼルス、アトランタ、ヒューストンなど主要都市で数万人が参加し、トランプ政権の権威主義的な政策や独裁的なリーダーシップに抗議しました。主催者らは「50501(50州、50都市、1つの声)」というスローガンのもと、アメリカ全土の連帯を示しました。多くの参加者がプラカードを掲げ、「王はいらない」「トランプのテロを止めろ」などのシュプレヒコールを上げました。

平和的な抗議と警察との連帯の瞬間

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デモは概ね平和的に行われ、一部地域では警察とデモ隊の間に連帯の雰囲気も見られました。テキサス州ヒューストンでは、デモ参加者が警察官に花を手渡し、警察官が倒れたデモ参加者を助け起こす場面も報告されました。一方、ジョージア州アトランタでは数百人のデモ隊が高速道路への進入を試み、警察が催涙ガスを使用して解散させる緊迫した場面も発生しました。これらの出来事は、全体的な平和的抗議の中での緊張の一端を示しています。

ワシントンDCでの34年ぶりの大規模軍事パレード

同日、ワシントンDCでは米陸軍創設250周年を記念する大規模な軍事パレードが開催されました。これは1991年以来34年ぶりの首都での軍事パレードであり、約6600人の兵士、6台のエイブラムス戦車、16機のブラックホークヘリコプター、第二次世界大戦時の戦闘機やシャーマンタンクなどが参加しました。トランプ大統領は自身の誕生日を祝う形でこのパレードに出席しましたが、個人的な誇示と批判される声も多く、約65億円に上る費用に対しても無駄遣いとの批判が上がっています。

「ノー・キングス」運動の背景と意義

「ノー・キングス」デモは、トランプ政権下での民主主義の後退や権威主義的な政治運営への危機感から生まれました。スローガンは、アメリカにおいていかなる王や独裁者も存在しないという民主主義の根幹を強調しています。移民政策の強硬姿勢、軍事の国内動員、予算削減、言論統制の懸念などが抗議の背景にあります。過去のブラック・ライブズ・マター運動などと同様に、市民の政治参加と社会正義を求める大規模な市民運動の一環と位置付けられています。

メディアとコミュニティの反応

SNSやオンラインフォーラムでは、デモの平和的な様子と大規模な参加者数に対し多くの称賛の声が上がりました。一方で保守派からは政治的な混乱を招くとの批判もありました。NHK、読売新聞、毎日新聞、ANNnewsCH、TBS NEWS DIGなど日本の主要メディアも現地の様子を詳しく報道し、米国内の政治的分断と市民の声の高まりを伝えています。特にワシントンDCの軍事パレードと全国のデモの対比が注目されています。

今後の展望とアメリカ政治への影響

トランプ大統領の79歳の誕生日に合わせた今回の「ノー・キングス」デモは、アメリカ社会の深刻な分断と市民の民主主義への強い意識を示しています。今後もこうした大規模な市民運動が続く可能性が高く、トランプ政権に対する政治的圧力は増すと予想されます。また、国家安全保障と市民の自由のバランスを巡る議論も一層活発化するでしょう。国際的にも注目されるアメリカの民主主義の行方を理解するうえで重要な出来事となりました。

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