核心側近までもが絶縁宣言――孤立深まる尹錫悦前大統領、韓国社会の衝撃と分断

Jun 21, 2025
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核心側近までもが絶縁宣言――孤立深まる尹錫悦前大統領、韓国社会の衝撃と分断

前大統領の孤立――歴史的裁判と側近たちの沈黙

みなさんはご存じでしたか?2024年12月の戒厳令宣言、そして内乱罪・職権乱用の疑いで逮捕・弾劾された尹錫悦前大統領が、今や韓国政界で前例のない孤立状態に陥っています。2025年6月現在、ソウル中央地裁での公判が続く中、かつて尹氏を取り巻いていた「親尹」議員や側近たちの姿は完全に消えました。
中央日報やNHK、BBCなどの報道によれば、与党「国民の力」の主要議員や元大統領府の参謀ですら、尹氏との接触を避けているとのことです。

なぜ側近たちは尹錫悦氏と絶縁したのか

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この異常なまでの距離感の背景には、3件の特別検察(特検)による大規模な捜査が本格化したことがあります。尹氏や夫人、軍関係者らを巡る捜査が進む中、警察や警護処に記録が残ることを恐れ、与党議員や旧側近たちは電話番号を変更したり、事務所の書類を破棄するなど徹底的な「証拠隠滅」に動いていると伝えられています。
「尹前大統領に会うには警護処と警察を通さなければならず、その記録が現政権に報告される。だから最側近ですら連絡を絶っている」と元大統領府関係者は証言しています。

韓国コミュニティの反応――同情、批判、そして皮肉

韓国のインターネットコミュニティ(DC Inside、Theqoo、エムコリアなど)では、尹氏の孤立について様々な意見が飛び交っています。「忠告を無視した結果だ」「自業自得」「今さら証拠隠滅しても遅い」など厳しい声が目立つ一方、「ここまで孤立するのは哀れ」と同情するコメントもあります。
一部では「韓国政治の典型的な裏切り文化」「権力がなくなれば誰も守らない」といった皮肉や諦めの声も見られます。

戒厳令発動と弾劾――韓国社会に走った衝撃

2024年12月3日夜、尹氏は突然「非常戒厳」を宣言。戦争や災害ではない平時の戒厳令発動は国民に大きな衝撃を与え、国会は即座に解除決議を可決。憲法裁判所は2025年4月、戒厳令を違憲と認定し、尹氏を罷免しました。
この一連の出来事は韓国社会に深刻な分断をもたらし、支持者と反対派が裁判所前で衝突する場面も報じられました。

与党分裂と「国民の力」からの離党――政界再編の動き

尹氏の罷免後、与党「国民の力」は大統領候補選びで内部分裂が表面化。尹氏自身も2025年5月に党を離党し、SNSで「自由と法治主義のために責任を果たす」と表明しました。
党内では「尹氏と距離を置くべき」という声が強まり、幹部が離党を促したことも背景にあると報じられています。選挙戦では野党「共に民主党」の李在明候補が優勢を保ち、与党は厳しい状況に直面しています。

文化的背景――韓国政治における忠誠と裏切り

韓国社会では、権力者がスキャンダルや弾劾に直面すると、側近や同僚が一斉に距離を置く「絶縁文化」が根深く存在します。これは過去の歴代大統領にも共通する現象であり、今回の尹氏のケースはその極端な例と言えます。
一方で、ネット上では「いつものK-政治」「また歴史が繰り返された」と冷ややかに受け止める声も多く、韓国社会の政治不信が浮き彫りになっています。

今後の展望――尹錫悦氏と韓国政治の行方

刑事裁判が続く中、尹氏の政治的復活は極めて困難と見られています。与党は再建に苦しみ、野党は政権交代に向けて勢いを増しています。
この事態は韓国の民主主義と法治主義の成熟度を問う歴史的な転換点であり、今後の政界再編や社会の反応に世界中が注目しています。

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