現代グランジャーが韓国中古車市場で圧倒的1位!セダン人気復活の背景とは?

韓国中古車市場でセダンが大復活!グランジャーが圧倒的人気
皆さんは韓国の中古車市場で今何が起こっているかご存知ですか?
2025年上半期の韓国中古車市場で驚くべき変化が起きています。モビリティサービス専門企業オートハンズの直営認証中古車プラットフォーム「オートインサイド」が発表したデータによると、現代自動車の「ザ・ニュー・グランジャーIG」が全体販売量の7.1%を占めて堂々の1位を獲得しました。
これに続いて現代ジェネシス「ザ・オール・ニューG80」が5.2%、キア「カーニバル4世代」が3.7%、ルノーコリア「ザ・ニューQM6」が3.2%、現代「オール・ニューアバンテCN7」が2.9%の順で集計されました。
特に注目すべきは、長年SUVやクロスオーバーが主流だった韓国市場で、セダンが再び脚光を浴びていることです。日本の中古車市場でも2025年上半期は3年ぶりに前年比0.5%減となり、新車供給の正常化と円安による輸出増加の影響を受けていますが、韓国では明確にセダン回帰の傾向が見られています。
現代グランジャー:不動の王者が愛される理由

現代「ザ・ニュー・グランジャーIG」が中古車市場で絶対的な人気を誇る理由は何でしょうか?
まず第一に、準大型セダンの中でも特有の高級感あふれる外観と余裕のある室内空間が挙げられます。同クラスと比較して優秀な便利装備と静粛性において強みを見せており、中古車購入顧客の圧倒的な選択を受けています。
韓国の自動車コミュニティでは、グランジャーについて「新車を買うより中古のグランジャーの方がコスパが良い」という意見が多く見られます。特にTheQooやネイト掲示板では、「グランジャーは本当に故障が少ない」「燃費も思ったより良い」といった肯定的な評価が目立っています。
また、韓国認証中古車市場でも現代自動車の中で最も多く売れたモデルがグランジャーであることが確認されており、その人気の高さを物語っています。日本では中古車を購入する際にセダンが狙い目とされていますが、韓国でも同様の傾向が見られ、特にグランジャーは需要の低迷により価格が下がっているため、お得に高級感のある車を手に入れることができる状況です。
ジェネシスG80:ラグジュアリーセダンの新星
2位にランクインしたジェネシス「ザ・オール・ニューG80」は、ラグジュアリーファミリーセダンとしてグランジャーと共に準大型セダン市場を牽引しています。
G80の成功要因は、プレミアムブランドでありながら中古車市場では比較的手頃な価格で購入できることにあります。新車時は高価格帯のラグジュアリーカーですが、中古車市場では高い性能と豪華な装備を割安で手に入れることができるため、多くの韓国消費者から支持を得ています。
韓国のオンラインコミュニティでは、「G80は外国車に負けない品質」「内装の質感が本当に良い」といった評価が多く見られます。特に、現代自動車グループの技術力の向上により、以前は輸入車を好んでいた層も国産高級車に目を向けるようになったという声が多数あります。
ジェネシス認証中古車の中でもG80が最多販売モデルとして集計されており、ブランドの看板車種としての地位を確固たるものにしています。これは日本市場でも参考になる傾向で、プレミアムブランドの中古車が狙い目となっているケースが多いことと共通しています。
キアカーニバル:ファミリーカーの定番
3位のキア「カーニバル4世代」は、韓国のファミリーカー市場で絶対的な存在感を示しています。
カーニバルは全長5155mm、全幅2295mm、全高1739mmの大型MPVで、7人乗り、8人乗り、11人乗りの3種類の乗車定員設定があります。特に7人乗りモデルでは、2列目にリクライニング式「プレミアム・リラクゼーション・シート」を採用し、まるでビジネスクラスのような快適性を提供しています。
韓国の中古車市場でカーニバルが人気を集める理由は、その実用性にあります。大家族やアウトドア好きの家庭にとって、広い室内空間と多彩なシートアレンジは非常に魅力的です。また、中古車市場では新車価格より大幅に安く購入できるため、コストパフォーマンスを重視する消費者から高い支持を得ています。
ただし、一部のモデルでは「プレミアム現象」が発生しており、人気の高いハイブリッドモデルなどでは中古車価格が新車価格を上回るケースも見られます。これは需要と供給のバランスが崩れているためで、特に2023年モデルの一部では新車価格より1053万ウォンも高く取引されている事例もあります。
ルノーQM6とアバンテ:多様化する中古車ニーズ
4位のルノーコリア「ザ・ニューQM6」は、8年間のロングセラーモデルとして韓国市場で確固たる地位を築いています。
QM6は2016年の発売当初から「牛骨」(変化が少ない)という批判を受けながらも、累積販売台数約25万台を記録し、ルノーコリアの大黒柱的存在となっています。その成功の秘訣は、完成度の高い初期デザインをベースに小さな変化を積み重ねた「ワンソースマルチユース」戦略と、高い「コストパフォーマンス」にあります。
中古車市場でのQM6の価格帯は2000万ウォン台からスタートし、他の中型SUVと比較して500万ウォン以上安価に設定されています。これは「これ以上高い必要はない」と節約消費を重視する韓国の父親層の購買パターンと合致しており、実用性を重視する消費者層から継続的な支持を得ています。
5位にランクインした現代「オール・ニューアバンテCN7」の躍進も注目すべき点です。1四半期5位だったセルトスを抜いて2四半期と上半期累積販売順位5位を記録しました。アバンテは新車だけでなく中古車市場でも継続的な需要を示す人気モデルで、2四半期の買取比重が拡大しながら販売量も大幅に増加しました。これは準中型セダンに対する需要の回復を示しており、実用性と経済性を重視する若年層の車両選択パターンの変化を反映しています。
3-6年落ちが人気の秘密:コスパ重視の韓国消費者
韓国の中古車市場で最も興味深いのは、年式別販売比重の分析結果です。
全体販売量の71.9%が3-6年以内の中古車に集中しており、特に2021年式と2022年式モデルが最も多くの選択を受けています。これは相対的に減価が進行しながらも、商品性と性能面で競争力を維持する「コスパ年式」として認識されているためです。
日本の中古車市場でも3年落ちは「新車に近い状態でコスパが良い」、5年落ちは「価格の安さが最大のメリット」とされており、韓国と似た傾向を示しています。特に日本では3年落ちで24,000-30,000km、5年落ちで40,000-50,000kmの走行距離が目安とされていますが、韓国でも同様の基準で車両を選択する消費者が多いようです。
韓国の消費者が3-6年落ちの車両を好む理由は、最新の安全装備や利便性機能を搭載しながらも価格負担を大幅に軽減できるからです。また、この年式の車両は保証期間内または保証期間終了直後のため、維持費用の面でも比較的安心できるという利点があります。韓国のオンラインコミュニティでは「新車を買うより3-4年落ちの中古車の方が賢い選択」という意見が多く見られ、実用的な消費パターンが定着していることが分かります。
未来の展望:韓国中古車市場の進化
オートハンズリテール事業本部のイ・ホソプ専務は「今年上半期の中古車市場はセダンの継続的な人気と共に、ゆとりある室内空間を備えた中大型ファミリーカーに対する需要が明確だった」と分析しています。
この傾向は今後も続くと予想され、特に検証された品質と透明な履歴、徹底したアフターサービスを備えた信頼性の高い車両を提供するプラットフォームの重要性が増しています。オートインサイドのような認証中古車プラットフォームは、消費者が安心して利用できる中古車市場の構築において重要な役割を果たしています。
韓国の中古車市場は、日本と比較してデジタル化が進んでおり、オンラインプラットフォームを通じた透明な取引が活発に行われています。これは消費者の信頼度向上に大きく貢献しており、今後もこの傾向は加速すると予想されます。
また、環境意識の高まりと共にハイブリッド車や電気自動車の中古車市場も徐々に拡大しており、全体取引の8-9%前後を占めるようになっています。特にハイブリッド中古車1位はキアソレント4世代、電気自動車1位はテスラモデル3が占めており、多様化する消費者ニーズに対応した市場構造の変化が進んでいます。今後韓国の中古車市場は、セダンの復活と共により多様で成熟した市場として発展していくことが期待されます。