ノ・サンウォン追加起訴、戒厳令事件の真相と韓国社会の激震

Jul 6, 2025
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ノ・サンウォン追加起訴、戒厳令事件の真相と韓国社会の激震

ノ・サンウォンとは誰か?韓国社会を揺るがすその正体

みなさんはノ・サンウォンという名前をご存知ですか?彼は韓国軍の元情報司令官であり、2024年12月3日の非常戒厳事件に深く関与したとして、2025年6月27日に特別検察から追加起訴されました。今回の追加起訴は、個人情報保護法違反の疑いによるもので、軍事情報を不正に受け取り、選挙不正疑惑の調査団を構成しようとしたとされています。さらに彼の拘束期間満了を前に、特検は証拠隠滅の恐れがあるとして追加の拘束令状発行も要請しました。

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2024年12月3日、尹錫悦大統領が突然非常戒厳を宣言。軍部隊が国会や主要施設を制圧し、中央選挙管理委員会の幹部拘束計画まで進行していたことが後に明らかになりました。ノ・サンウォンはこの作戦の「黒幕」とされ、キム・ヨンヒョン元国防部長官らと共に、戒厳令文書の作成や現場指揮を担っていた疑いが濃厚です。彼のUSBや手帳からは、具体的な拘束リストや作戦計画が発見され、社会に衝撃を与えました。

追加起訴の内容と司法の動き

特別検察は、ノ・サンウォンが民間人の立場で軍情報を不正取得し、選挙不正調査団を組織した点を問題視。さらに、既に在宅起訴されていた特定犯罪加重処罰法上の斡旋収賄容疑についても、裁判部に弁論併合を要請しました。6月27日には新たな拘束令状の必要性を訴える意見書も提出され、裁判所は証拠隠滅や逃亡の恐れを理由に令状発布を検討しています。

ノ・サンウォン手帳の衝撃と北風工作疑惑

警察の捜査で押収されたノ・サンウォンの手帳には、「NLLで北朝鮮の攻撃を誘導」など、外患罪に該当する可能性のある記述が含まれていました。さらに、政治家や記者、宗教家、労働組合員などを「收去対象(逮捕対象)」とするリストも発見され、内乱計画が極めて具体的だったことが判明。最大野党「共に民主党」は「北朝鮮との対立を利用した北風工作だ」と批判し、尹大統領やキム元長官の責任追及を強く求めています。

HID部隊と暗殺計画の真偽

一部報道やYouTube発信者からは、戒厳時に要人暗殺任務を担うHID部隊が動員されたとの証言も。警察はノ・サンウォンの拘束令状にHID関連の容疑を記載し、実際に京畿道板橋付近で待機していた状況も確認されました。ただし、暗殺任務の実行自体は立証されていません。こうした極秘部隊の存在が明るみに出たことで、韓国社会には大きな不安と憤りが広がっています。

韓国ネットコミュニティの反応:怒りと不信、そして民主主義への危機感

DCインサイド、더쿠、ネイバー、ティストリーなど主要コミュニティでは「21世紀に軍部クーデターが起きるなんて信じられない」「これは国民への裏切りだ」「徹底的な真相究明と厳罰を」といった声が殺到。一方で「特検は野党寄りだ」「政治的弾圧ではないか」との反発も一部にあります。特に若い世代は、民主主義の根幹が揺らぐ事態に強い危機感を抱いています。

韓国現代史と戒厳事件の文化的背景

韓国は1980年代まで軍事独裁が続き、光州事件など民主化運動の痛ましい歴史があります。今回の戒厳事件は、そうした過去の「軍政の亡霊」を呼び覚まし、市民社会の警戒感を一気に高めました。海外のKカルチャーファンにとっても、韓国の民主主義がいかに脆く、同時に市民の力で守られてきたかを知る重要な出来事となっています。

今後の展望:裁判、政治的余波、そして社会の選択

ノ・サンウォンやキム・ヨンヒョンら主要関係者の裁判はこれから本格化します。特別検察は徹底捜査を掲げていますが、事件はすでに社会を二分し、韓国民主主義の未来を占う象徴的な闘いとなっています。判決の行方や政治的責任の所在、そして市民社会の監視の目が、今後の韓国社会を大きく左右することは間違いありません。

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