米国が400億円支援、ガザ人道財団GHFとは何者か?現地で何が起きているのか徹底解説

Jul 7, 2025
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米国が400億円支援、ガザ人道財団GHFとは何者か?現地で何が起きているのか徹底解説

米国がGHFに400億円支援決定、その背景とは?

皆さんはご存知でしたか?2025年6月、米国務省はガザ地区で活動するガザ人道財団(GHF)に対し、初の公式支援として約400億円(3,000万ドル)を拠出することを発表しました。これは従来の国連や主要NGOを介さず、イスラエルと米国主導で新たに設立されたGHFへの直接支援です。米国側は「GHFがガザ住民への食料配給を非常に効率的に行っている」と評価し、他国にも支援を呼びかけています。しかし、この決定は現地や国際社会で大きな波紋を呼んでいます。

GHFとは?設立の経緯と活動内容

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GHFは2025年2月に設立された民間の人道支援団体で、イスラエルと米国の支援を受けています。従来ガザの支援物資配給は国連や主要NGOが担ってきましたが、イスラエルによる国境封鎖やハマスによる物資横取り懸念から、GHFが新たな配給体制の中心となりました。GHFは米国の民間警備会社や物流企業を活用し、ガザ南部を中心に食料や医薬品を配布しています。しかし、その活動の透明性や中立性には多くの疑問が投げかけられています。

配給所で600人超死亡、現場で何が起きているのか

GHFの配給所周辺では5月下旬以降、イスラエル軍による発砲や混乱が相次ぎ、国連によると613人以上が死亡、数千人が負傷しています。現地報道やMSF(国境なき医師団)の証言によれば、飢餓状態の住民が配給所に殺到し、女性や子ども、高齢者も犠牲となっています。BBCやAFPも、配給所が混乱の温床となり、援助を求める人々が命の危険にさらされている現状を伝えています。

国連・NGOの厳しい批判とボイコット

国連や主要な人道団体は、GHFの活動が「人道的観点から失敗」だと強く批判しています。GHFはイスラエル軍の目的に便宜を図るために設立されたとの懸念が根強く、国連や多くのNGOは協力を拒否。配給所がガザ南部に限定されていることで、北部住民の排除や強制移住の手段になっているとの指摘もあります。MSFは「援助に見せかけた虐殺」とまで表現し、現地では日々死傷者が増加しています。

GHF内部でも続く混乱と辞任劇

GHFの運営も平坦ではありません。5月には設立2カ月でトップが「人道主義の原則を守れない」として辞任。現場ではスタッフがハマスの攻撃で死亡する事件も発生し、GHF自体も混乱の中で活動を続けています。さらに米国政府内でもGHFの能力や現場の安全性に懸念を示す声があり、追加支援を巡っては慎重論も根強い状況です。

韓国・海外コミュニティの反応:怒りと疑念、そして無力感

韓国のディシインサイドやネイバー、インスティズなどのコミュニティでは、「民間人が大量に犠牲になっているのに援助と呼べるのか」「米国はなぜこんな団体を支援するのか」といった怒りや疑念の声が多数。海外でも「援助が政治利用されている」「人道の名の下で新たな暴力が起きている」と批判が集中しています。一方で「従来の国連ルートが機能不全なら、GHFしかないのか」という現実的な声もあり、議論は複雑です。

国際社会と現地住民が直面するジレンマ

ガザは18年以上の封鎖と度重なる戦闘で、220万人が生存の危機に瀕しています。援助の中立性や安全確保は本来最優先されるべきですが、現実には政治的・軍事的思惑が先行し、住民は「飢えるか、命を賭して配給所に並ぶか」という究極の選択を迫られています。GHFの事例は、援助がいかにして政治や軍事の道具となり得るか、そしてその犠牲になるのが常に最も弱い立場の人々であることを象徴しています。

今後の展望と国際社会への問いかけ

7月時点で米国はさらなるGHF支援も検討していますが、死傷者の増加や国際的な批判の高まりから、今後方針転換を迫られる可能性もあります。国連やNGOは中立的な配給体制への回帰を求めていますが、現地の混乱は収束の兆しが見えません。ガザ危機の本質は、援助の方法や枠組みを超えた「人間の尊厳」の問題であり、国際社会がどのように応えるかが問われています。

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