トランプの「エプスタイン戦略」が裏目に!最も忠実な支持者との前代未聞の衝突

Jul 18, 2025
政治
トランプの「エプスタイン戦略」が裏目に!最も忠実な支持者との前代未聞の衝突

前代未聞のMAGA分裂!トランプが自分の支持者を「弱虫」呼ばわり

皆さんは知っていましたか?トランプ大統領がこれほど自分の支持者と対立するのは、政治キャリアの中で初めてなんです。7月16日、トランプ氏はトゥルース・ソーシャルで長文を投稿し、エプスタイン文書の公開を求める自身の支持者を「弱虫」と呼び、もはや彼らの支持は望んでいないと断言しました。これは、これまで絶対的な忠誠を誓ってきたMAGA(Make America Great Again)運動の支持者たちに対する、前例のない攻撃でした。

日本の政治状況と比較すると、これは自民党の総裁が党内の最も熱心な支持者を公然と批判するようなもので、政治的に非常に危険な行為です。トランプ氏の政治的成功は、まさにこうした岩盤支持層の結束にかかっていたからです。CNNの報道によると、この発言は大統領支持層に亀裂が生じつつあることを示す、これまでで最も明白な兆候だったとされています。

エプスタイン事件とは何か?なぜこれほど注目されているのか

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ジェフリー・エプスタイン氏は、政治家や有力者と広く親交のあった金融業者で、2019年にフロリダ州とニューヨーク州で未成年者の性的人身売買の罪で起訴されました。その後、拘置所内で遺体で発見され、検死の結果、死因は自殺とされましたが、彼をめぐってはさまざまな陰謀論が浮上しています。

エプスタイン氏の秘密の生活が初めて明るみに出たのは2005年、複数の未成年の少女による告発がきっかけでした。少女らは、金銭の見返りとしてパームビーチの同氏の邸宅でマッサージや性行為を要求されたと訴えました。数年後に公開された大陪審の証言には、当時40代だったエプスタイン氏が14歳の少女をレイプしたという内容も含まれていました。

この事件で特に注目されるのは、エプスタイン氏がアンドリュー英王子やビル・クリントン元米大統領など著名人と交流があったことです。MAGA支持者の一部は、未成年者と性行為を仲介したとされるエプスタイン氏に関して、買春を行った人物の名前が記載された「顧客リスト」が存在し、その中にクリントン氏の名前もあると考えていました。

司法省の混乱した対応と内部圧力の実態

司法省は7月上旬、エプスタイン氏の死は確かに自殺であり、同氏の「顧客リスト」は存在しないと述べたうえで、事件に関する文書を今後公開する予定はないと発表しました。しかし、この発表はトランプ氏を支持していた有力者らを激怒させました。有力者らは政権がエプスタイン氏に関する記録を公開すると信じていたからです。

ロイター通信の報道によると、エプスタイン事件について「トランプ政権が情報隠蔽している」と考えている米国人が約7割に上ることが世論調査で明らかになっています。CNNの調査では、アメリカ人の半数が、エプスタイン事件について連邦政府が公開した情報の量に不満を持っていることも分かっています。

この状況を受けて、トランプ氏は17日、裁判所の承認を条件に富豪ジェフリー・エプスタイン元被告の裁判に関する大陪審の証言を全て提出するようボンディ司法長官に要請したと明らかにしました。しかし、この対応も後手に回った感が否めません。

2003年の手紙問題で新たな疑惑が浮上

さらに事態を複雑にしているのが、ウォール・ストリート・ジャーナルが7月17日に報じた、2003年のエプスタイン氏宛ての手紙問題です。この手紙は、エプスタイン氏(性的人身売買で起訴され、勾留中だった2019年に死去)の50歳の誕生日を祝うためにつくられた革表紙のアルバムに収められていた数通のうちの1通で、同元被告に性的虐待疑惑が浮上する約3年前のものだといいます。

トランプ氏は自身のSNSで記事に即座に反応し、WSJとその発行元であるニューズ・コーポレーションを支配するルパート・マードック氏を訴えると述べました。手紙は「フェイク」であり、記事を掲載すれば訴えると警告していたとされています。

この問題は、トランプ氏の従来の戦略である「フェイクニュース」攻撃が、今回は自身の支持者にまで向けられているという点で、これまでとは全く異なる展開を見せています。

アンドリュー英王子との関連で国際的な注目も

エプスタイン事件は、英王室のアンドリュー王子も巻き込んだ国際的なスキャンダルでもあります。2019年11月、アンドリュー王子がBBCの単独インタビューに応じましたが、その内容は英国で大きな批判を呼びました。未成年の時に王子との性行為を強制させられたと訴え出ている米女性について、王子は全く覚えていないと述べたほか、女性が王子が汗をかいていたと主張していることについて、「当時の自分は汗をかかないという医学的症状」があったと反論したことが、ツイッターなどで嘲笑の対象にもなりました。

BBCのジョニー・ダイモンド王室担当編集委員は、王子はインタビューによって「大打撃を受けた」と述べ、身の潔白を訴えるための出演は「大失敗」に終わったと指摘しました。このような国際的な注目度の高さも、トランプ氏にとってはプレッシャーとなっています。

エプスタイン事件の元協力者であるギスレイン・マクスウェル被告も、2021年に有罪評決を受けており、この事件の影響は今もなお続いています。

MAGA支持者の反発と共和党内の分裂

最も注目すべきは、これまでトランプ氏に絶対的な忠誠を誓ってきたMAGA支持者たちの反発です。ジョージア州選出のマージョリー・テイラー・グリーン下院議員は14日、運動内の重大な「反響」に言及し、トランプ支持者の中には事態を隠蔽と捉える向きもあると警告しました。CNNの取材に答え、「多くの人々にとって、まさに一線を越えるものだった」と、グリーン氏は強調しました。

15日時点で、こうした支持者の中にはマイク・ジョンソン下院議長も加わっていました。ジョンソン氏は右派のインフルエンサー、ベニー・ジョンソン氏とのインタビューで、この問題に関するさらなる透明性を求め、「すべてを公表し、国民の判断を仰ぐべきだ」と述べていました。しかし16日午後には「透明性を支持する」と改めて表明しながらも、「信頼できる情報」のみが公表されるべきだというトランプ氏の主張をなぞりました。

この「信頼できる情報」という表現は、トランプ氏が繰り返し使用している表現で、実質的には情報公開を制限する口実として使われています。

イーロン・マスクとの決裂でさらなる混乱

エプスタイン問題は、トランプ氏と起業家イーロン・マスク氏の関係にも影響を与えています。東亜日報の報道によると、トランプ氏の減税法案をめぐって対立が激化し、6月5日にはマスク氏が「トランプは『エプスタイン・ファイル』に名前が載っている」とまで主張しました。未成年者買春の容疑で収監され、獄中で死亡したジェフリー・エプスタイン氏の性犯罪事件にトランプ氏が関与しているという主張を展開したのです。

両者の決裂がトランプ支持層の内部分裂を引き起こす可能性があるとの見方も出ています。ウォールストリート・ジャーナルは、「トランプ氏が築き、マスク氏が支援してきた『MAGA』陣営に大きな脅威となるだろう」と予測しました。

この状況は、トランプ氏にとって制御不能な陰謀論の犠牲者となっているという、これまでとは全く異なる立場に置かれていることを示しています。

今後の政治的影響と中間選挙への懸念

CNNの分析によると、トランプ氏が自らのスキャンダルを制御できなくなることはまずないが、エプスタイン元被告の件については、その力を持ってしても抑え込めていないのが実情です。これはトランプ氏にとって新しい展開で、自身の掲げるMAGA運動を最も声高に支持し、最も陰謀論に傾倒する一派と対立しているからです。

読売新聞の報道では、幕引きを図るトランプ氏に対して支持者たちの不満が高まっているため、トランプ氏と岩盤支持層との間に亀裂が生じていると分析されています。トランプ氏は16日、大統領執務室で記者からこの投稿について質問されると、情報公開を求める支持者たちを「愚か者」と呼び、「彼らを無視している」と一蹴しました。

この状況が続けば、来年の中間選挙で共和党が政治的代価を支払う可能性があります。中間選挙はどちらの党の支持層がより積極的に投票所に向かうかが勝敗を左右するため、支持基盤の分裂は致命的になりかねません。もし民主党が上下院のいずれかでも制御を獲得すれば、議会の調査権を得て、エプスタイン文書とトランプ氏との関連性が現在のような付加的な問題ではなく、政局の核心として浮上する可能性もあります。

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