深海の酸素、実は豊富?ナムウィキの誤解と韓国ネットの反応が話題

なぜ「深海=酸素が少ない」と思われているのか
みなさんは、ナムウィキなどで「深海1500~2000mでは酸素が不足している」と書かれているのを見たことがありますか?この一文だけで、多くの人が深海全体が酸素不足だと誤解しています。実際、韓国のオンラインコミュニティでも「深海はほぼ無酸素で生物が生きられない場所」と信じる人が多いです。しかし、これは科学的に正確ではありません。最近の研究やデータを見てみると、深海の酸素事情ははるかに複雑で興味深いことが分かります。
ディシインサイドやエフエムコリアなどの掲示板でも「ウィキだけを信じるのは危険」「本当のデータを見て判断すべき」という声が多く上がっています。
最新科学が明かす深海の酸素分布

2024年から2025年にかけて発表されたNature GeoscienceやScienceなどの最新論文によると、実際に酸素が最も少ないのは500~1500mの「オーシャンミニマムゾーン(OMZ)」です。しかし、それより深くなると、逆に酸素濃度は再び上昇し、5000m以深では表層と同じくらいになることもあります。これは、極地から流れ込む冷たく酸素を多く含む深層水が大西洋の深海へと運ばれるためです。
韓国のブログやニュース記事でも「深海は思ったより酸素が多い」「表層と同じくらいの酸素量がある」といった解説が増えています。
「ダークオキシジェン」現象と深海科学の進化
2024~2025年、Clarion-Clippertonゾーンなど太平洋の深海で「ダークオキシジェン(暗黒酸素)」という現象が発見されました。これは、金属鉱床の化学反応によって光がなくても酸素が生成されるというものです。従来は「酸素は光合成でしか生まれない」と考えられてきましたが、この発見で深海の生態系や地球外生命の可能性まで議論が広がっています。
ネイバーやティストリーのブログでは、この現象について分かりやすい図解や専門家の意見が多数紹介されています。
オーシャンミニマムゾーン:本当に危険なのはどこ?
酸素が最も少ないのは、実は200~1500mの中層域で、ここが「オーシャンミニマムゾーン」と呼ばれています。この層では有機物の分解が進み、酸素消費が激しいため一時的に酸素が減ります。しかし2000mより深くなると、極地からの深層水が流れ込み、酸素は再び増加します。大西洋の5000m以深では、表層とほぼ同じ酸素濃度になることも。
この事実は韓国のTheQooやInstizなどで「深海は意外と生き物にとって快適な環境」「教科書もアップデートしてほしい」と話題になっています。
韓国コミュニティの反応:驚きと批判が交錯
ディシインサイドやFM Korea、TheQoo、Instiz、PGR21などの掲示板では「深海の酸素分布」に関する議論が活発です。最新の研究論文やグラフを共有するユーザーも多く、「科学は常に私たちを驚かせる」「ウィキの情報だけで判断しない方がいい」というコメントが目立ちます。一方で「深海鉱山開発でこのプロセスが壊されるのでは」といった懸念も見られます。
文化的背景:なぜ深海神話は根強いのか
深海に関する誤解が広まる理由の一つは、ウィキや百科事典の情報が最新科学を反映していないことにあります。また、深海は韓国だけでなく世界的にもミステリアスな存在として映画や小説、ホラー作品でも頻繁に描かれています。韓国のTistoryやNaverのブロガーは、こうした文化的背景を踏まえつつ、最新の科学知識を分かりやすく伝える役割を果たしています。
深海の定義を再考する:200m以深は本当に「深海」?
深海の定義は実は曖昧で、200m以深を指す場合もあれば、1000mやそれ以上を基準とすることもあります。現代の海洋学では、メソペラジック(200~1000m)、バシペラジック(1000~4000m)、アビスパラジック(4000~6000m)など、複数の層に分けて考えられています。韓国のブログでは、これらの層ごとの生態系や酸素分布を図解付きで解説し、誤解を正す動きが広がっています。
まとめ:ウィキの情報を鵜呑みにせず、データで判断を
「深海は酸素が少ない」という神話は、最新の科学によって否定されています。確かに500~1500mの酸素最小層は存在しますが、それより深い層では酸素が豊富で、場合によっては新たな酸素生成プロセスも働いています。今後もウィキやネットの情報だけでなく、最新の研究やデータをもとに判断することが大切です。