小さいのに力強い 電動化を纏うMINIクーパー試乗記

レトロが息づく未来派デザイン
ソウル駅のBMWチャージングハブで迎えてくれた電動MINIクーパーは、クラシックな丸型ヘッドライトや八角形グリル、ユニオンジャック風リアライトをそのままに、研ぎ澄まされた印象を与える
シンプルかつ機能的なダッシュボードに、トグルバーと布ストラップ付きスポーツステアリングを配し、ミニマルな心地よさを演出
最大の目玉は直径240mmの丸型OLEDディスプレイで、計器、ナビ、空調、インフォテインメントを直感的に操作できる
タップやスワイプの反応が鮮烈で、未来感あふれる空間に思わずワクワク
ソウルから仁川まで感じた走りの魅力

エンジン音がほぼ皆無のなか、60km先のBMWドライビングセンターを目指す
挨拶するとナビが起動し、レトロなキー回転式でシステムが目覚める演出が楽しい
前輪に搭載された218馬力のモーターと33.7kg·mのトルクが、0→100km/hを6.7秒で駆け抜け、54.2kWhバッテリーで最大300kmの航続距離を確保
Bモードの回生ブレーキは信号待ちが楽になる一方、換気シート非搭載や防音性の課題を感じたドライバーも
トラックで味わうJCWの本気
BMWドライビングセンターのコースで試したJCWモデルは、258馬力、35.7kg·mの出力に特別チューニングされたサスペンションでコーナーをスムーズにクリア
ハンドル裏のブーストパドルを引くと、10秒間だけ27馬力を追加し、0→100km/hを5.9秒に短縮
高性能スポーツブレーキと適度に重くなるステアリングフィールが、まさにゴーカート感覚で笑顔が止まらない
サーキット派にも街乗り派にも響く操縦性に驚きが広がった
韓国コミュニティの反応と文化的背景
MINIコリアがフル電動化を進める背後には、都市型EVの普及を支える充電インフラの充実と政府の補助施策がある
NaverやTistoryに投稿されたレビューの約70%はOLEDディスプレイの操作性やゴーカートフィールを絶賛、30%は防音性や換気シートの不足を指摘
海外ファンにとって、このMINIクーパー電動モデルは、最先端技術とブランドの歴史が調和し、ソウルの活気あるカルチャーを映し出す象徴と言える