北朝鮮のビーチでモヒート?金正恩が仕掛けるウォンサン巨大リゾートの真実

Jul 7, 2025
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北朝鮮のビーチでモヒート?金正恩が仕掛けるウォンサン巨大リゾートの真実

北朝鮮のビーチリゾート誕生!金正恩の新たな一手

みなさん、北朝鮮の海辺でモヒートを飲む日が来るなんて想像できますか?2025年7月1日、東海岸ウォンサンに「ウォンサン・ガルマ海岸観光地区」という巨大リゾートがついにオープンしました。このプロジェクトは金正恩総書記が自ら陣頭指揮を執ったもので、観光産業を通じて外貨を稼ぐという国家戦略の一環です。6月24日の開業式には金正恩氏の妻・李雪主、娘・金主愛も登場し、ロシア大使や大使館職員も同席して話題となりました。

6年越しの大規模プロジェクト、その全貌

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このリゾートは2019年の開業を目指していましたが、建設の遅れやコロナ禍の影響で完成までに6年を要しました。約4kmにわたる海岸線にホテル、ショッピングモール、ウォーターパーク、レストラン、エンターテイメント施設などが並び、最大2万人を収容できると北朝鮮メディアは伝えています。これは北朝鮮史上最大規模の観光プロジェクトであり、金正恩氏にとっても大きな成果とされています。

リゾートの中身は?豪華施設と北朝鮮流の演出

実際にウォンサン・ガルマで何ができるのでしょうか?公式発表や一部メディアによると、ラグジュアリーホテルやヴィラ、ウォーターパーク、コンサートホール、フィットネスセンター、レストラン、ビアホール、カーウォッシュまで揃っています。建築様式はモダンな高層ビルと社会主義的なデザインが混在し、東海の絶景を楽しめる設計です。北朝鮮版「ワイキキ」とも呼ばれ、アジアの有名ビーチリゾートに対抗する意気込みが感じられますが、現実には政府の厳格な管理下で運営されており、一般市民や外国人の利用には制限が多いようです。

誰が利用できる?ロシア人観光客と国内エリート、外国人受け入れの現状

注目すべきは、実際に誰がこのリゾートを利用できるのかという点です。現時点で一般の北朝鮮市民と一部のロシア人観光客のみが利用可能と報じられています。ロシアの旅行会社では、ウォンサン・ガルマ滞在や近隣のマシクリョンスキーリゾートを組み合わせたパッケージツアーも登場。西側諸国の観光客は依然として入国が厳しく、メディアの取材も認められていません。2025年2月には一時的に西洋人向けの特区ツアーが再開されましたが、すぐに中止となりました。国際的なリゾートとしての道のりはまだ遠い状況です。

北朝鮮の狙い:外貨獲得とイメージ戦略

なぜ北朝鮮は観光にこれほど力を入れるのでしょうか?その背景には、国連制裁で輸出が制限される中、合法的に外貨を獲得できる数少ない手段として観光産業が期待されているからです。金正恩氏はロシアや中国の観光客を呼び込み、将来的には欧州などからも観光客を集めたい考えですが、外国人には厳しい監視と制限が課され、現地住民との接触も制限されています。開放と統制、利益とイメージ管理――この二面性が北朝鮮観光の特徴です。

韓国コミュニティの反応:皮肉と関心、そして現実的な視点

韓国のオンラインコミュニティ(DC Inside、FM Koreaなど)では、「警備員に見張られながらモヒートを飲むのか」といった皮肉や、一般市民がこのリゾートを利用できるのかという疑問の声が多数。貧困や食糧不足が続く中での豪華リゾート建設に対し、矛盾を指摘する意見も目立ちます。NaverやDaum、Tistoryなどの旅行系ブログでは「一度行ってみたい」という好奇心も見られますが、現実的には訪問は難しいとの見方が大半です。海外では「北朝鮮が本当にアジアのビーチリゾートになれるのか?」という関心が高まっています。

海外ファンが知っておきたい北朝鮮観光の文化的背景

外国人が北朝鮮のリゾートを訪れるには、政府公認の旅行会社を通じたツアー参加が必須で、プログラムも厳格に管理されています。アメリカ人や韓国人の入国は原則禁止、その他の国籍でもビザ取得は容易ではありません。ロシアや中国の観光客は比較的優遇されており、最近の両国関係の強化も背景にあります。現時点でウォンサン・ガルマは北朝鮮の「夢」を象徴する存在であり、真の国際リゾートとなるには多くの課題が残っています。

舞台裏:北朝鮮観光の現実と体験談

過去にマシクリョンスキーリゾートなどを訪れた観光客の体験談によると、常にガイドに同行され、写真撮影や行動も厳しく制限されるとのこと。ウォンサン・ガルマも同様に、体制の宣伝と外貨獲得を目的とした「ショーケース」として機能する可能性が高いです。観光産業への本格参入をアピールする一方で、自由な旅行や現地住民との交流は依然として難しい現実があります。

今後の展望:ウォンサン・ガルマは北朝鮮を変えるのか?

2025年7月現在、ウォンサン・ガルマは北朝鮮最大の観光実験場として注目を集めています。果たして本当に外国人観光客を呼び込み、経済を活性化できるのか――その答えはまだ見えていません。現時点では「世界に向けた招待状」というよりも、厳しい条件付きのショーウィンドウ的存在。いつか北朝鮮のビーチでモヒートを楽しめる日が来るのか?それは、最もユニークで監視の厳しいバカンスになるかもしれません。

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