砂漠も凌ぐLGエアコン、中東市場を席巻!韓国発スマート冷房の挑戦

みなさん知っていますか?LG電子が中東の砂漠で新たな挑戦を開始
2025年6月、LG電子は韓国・釜山大学、サウジアラビアのキングサウード大学、現地大手のシェイカーグループとタッグを組み、極端な高温・乾燥または高温・多湿の“酷暑地”に最適化されたHVAC(空調)技術の共同研究を発表しました。サウジアラビア・リヤドでの現地試験を通じて、リアルな使用データを収集し、AI技術を駆使したエアコンの性能と省エネ性を徹底的に検証します。
この取り組みは、単なる製品販売にとどまらず、地球温暖化やエネルギー需要増加というグローバルな課題に、韓国発の技術で挑むものです。
国際共同プロジェクトの舞台裏:各パートナーの役割とは

LG電子は商業用・家庭用エアコンの開発を担い、シェイカーグループは現地での製品設置や運用を担当。釜山大学とキングサウード大学は、試験環境の構築とデータ解析を通じて技術検証をサポートします。
LG電子は、過去にアラスカやオスロ、ハルビンなど寒冷地でのヒートポンプ研究でも成果を上げてきましたが、今回は中東の過酷な環境に特化した新たな一歩です。
AIエンジン搭載「Multi V i」:次世代スマート空調の真価
プロジェクトの中心となるのは、LG電子のシステムエアコン「Multi V i」。この製品には先進のAIエンジンが搭載されており、室内外の温度や湿度、利用者の在室状況などをリアルタイムで解析し、最適な冷暖房運転を自動制御します。
AIスマートケアやAIインドアスペースケアといった機能で、必要な場所だけを効率よく冷却し、無駄なエネルギー消費を抑制。社内試験では最大24.7%の省エネ効果が報告されており、電気代や環境負荷の削減に大きく貢献します。
現地実証実験:サウジアラビアの過酷な環境で真価を問う
理論だけではなく、実際の現場での検証も徹底しています。サウジアラビアのビルや施設に実際に製品を設置し、シェイカーグループが運用を担当。大学の研究者がデータを分析し、製品の性能や制御技術の改良にフィードバックします。
この現地テスト施設はLGにとって初の“砂漠・熱帯専用ラボ”であり、得られた知見は他の酷暑地市場への展開にも活用される予定です。
韓国コミュニティの反応:誇りと期待、そして現実的な声
韓国のオンラインコミュニティ(Theqoo、DC Inside、Naver Cafeなど)では、LGのグローバル展開に対する誇りの声が多く見られます。韓国技術の競争力を称賛する一方で、「一般消費者にも手が届く価格になるのか」「本当に現地の環境に適応できるのか」といった現実的な疑問や懸念も挙がっています。
一方、NaverやTistoryのブログでは、Multi V iのAI機能や省エネ性能についての詳細なレビューが増加。海外ファンからも「自国でも導入したい」といった期待の声が寄せられています。
文化的背景:なぜ中東の空調市場が注目されるのか
中東は急速な都市化と人口増加が進み、50℃を超える気温も珍しくありません。エアコンは贅沢品ではなく“生活必需品”であり、エネルギー消費量も膨大。各国政府は持続可能なインフラ整備に力を入れており、効率的な空調技術の開発が急務となっています。
LGの今回の挑戦は、単なるビジネスを超え、現地の人々の生活や地球環境への貢献も目指しています。
未来展望:LGのグローバルHVAC戦略と韓国技術の世界的評価
LG電子は2030年までにHVAC事業で年間146億ドルの売上を目指し、AIを活用したスマート空調ソリューションで世界市場のリーダーを狙っています。
データセンターやスマートビル、AIインフラなど多様な分野への応用も進めており、韓国発の技術力がグローバルな課題解決に貢献する姿が注目されています。