KGMリブランディング3年目──クァク・ジェソン会長が語る「新たな歴史」と韓国モビリティの未来

Jun 17, 2025
自動車・モビリティ
KGMリブランディング3年目──クァク・ジェソン会長が語る「新たな歴史」と韓国モビリティの未来

KGM──伝統と革新の融合、新たな出発

皆さんは、韓国の老舗SUV・ピックアップブランド「双竜自動車」が今や「KGM」として生まれ変わったことをご存知ですか?70年以上の歴史を持ち、数々の困難を乗り越えてきたKGMは、2022年にKGグループの傘下となり、クァク・ジェソン会長のリーダーシップのもと、再び韓国モビリティ市場の主役へと返り咲こうとしています。2025年6月、平沢本社で開催された「KGM FORWARD」イベントでは、2030年までの中長期ロードマップと新たなビジョンが発表され、ブランド再生への強い意志が示されました。

ハイブリッド&電動化──新時代の主役へ

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KGMの最大の変革は、パワートレインの多様化と電動化戦略です。2024年には初のハイブリッドSUV「トーレスハイブリッド」と、ブランド初の電動ピックアップ「ムッソEV」を相次いで発売。これまで弱点とされたパワートレイン分野で大きな進化を遂げました。さらに、今後はEREV(航続距離延長型EV)やPHEVなど、様々な電動モデルを積極投入予定。BYDやCheryなど中国大手自動車メーカーとの技術提携も進み、開発期間短縮やコスト削減を実現しつつ、手頃な価格で高性能な車両を提供する体制が整いつつあります。

グローバル展開──韓国発ブランドの世界戦略

KGMは国内市場だけでなく、積極的なグローバル展開を進めています。2021年の輸出台数は28,133台でしたが、2024年には62,378台と急成長。現在、輸出比率は70%に達し、ネットワークは93カ国に拡大中です。トルコやヨーロッパ市場への進出も加速しており、現地ディーラーやオンライン販売(韓国ではNaverを活用)など、多様なチャネルでブランド認知を高めています。「韓国発の本格SUV・ピックアップブランド」として、グローバルでの存在感を強める戦略が注目されています。

韓国コミュニティの反応──期待と懸念が交錯

韓国の主要コミュニティ(ディシインサイド、エフエムコリア、ネイバー、インスティズなど)では、「ついに韓国らしいブランドになった」「ハイブリッドの性能が想像以上」「新しいサービスに期待」という肯定的な声が増える一方、「双竜の名前が懐かしい」「現代・起亜と競争できるのか?」といった慎重な意見も見られます。特にネイバーやティストリーブログでは、実際のオーナーによる試乗レビューやサブスクリプション体験談が多く投稿されており、消費者目線での評価がリアルタイムで共有されています。

サブスクリプション&体験型サービス──新しい自動車の楽しみ方

KGMは2025年第3四半期から、モビリティサブスクリプションサービス「KGM MOBILING」を開始予定。購入費用や保険・税金・メンテナンスの負担なく、複数車種を自由に乗り換えられる新しいカーライフを提案します。さらに、アウトドアやキャンプ用品との連携パッケージなど、韓国の若者やファミリー層のライフスタイルに合わせた多彩なサービスも展開予定。全国に拡大中の「KGMエクスペリエンスセンター」では、試乗やデジタル体験を通じてブランドの世界観を体感できる場を提供しています。

文化的背景──KGMが世界のファンに伝えたいこと

KGMの再生は、韓国産業の底力と革新性を象徴しています。「Korean Genuinely Made」というアイデンティティや、車両デザインへの韓国的要素の導入は、グローバル市場での存在感を高める戦略の一環。モビリティを単なる移動手段ではなく、ライフスタイルやサステナビリティの一部と捉える価値観の変化も、韓国ブランドならではの新しい潮流です。海外ファンにとって、KGMの進化は韓国自動車文化の「今」を知る絶好の機会となっています。

今後の展望──7つの新型車とさらなる飛躍へ

KGMは2030年までに7車種の新型エコカーを投入予定。2026年にはCheryとの共同開発モデル「SE10」が登場し、Musso Sports/Khan 2.0ガソリンモデルや多目的車(MPV)など新セグメントにも挑戦します。クァク・ジェソン会長は「KGMは必ずや韓国自動車史に新たなページを刻む」と強調。伝統と革新、そしてグローバルな視点を融合させたKGMの挑戦は、今後も韓国モビリティ業界の注目トピックとなるでしょう。

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